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自分の書きたいことを好きに書かせていただく自己満足ブログです。日常生活のことや社会のことをざっくばらんに書いています。

「ようこそジャパリパークへ」に見る他者の尊重

どうも、こんにちは。私です。

 

2017年の冬アニメも最終回を迎えつつある今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか。
私はこの3か月間楽しく視聴していた数多くの作品が終わってしまうことを悲しく思いながらも、新しく始まる春アニメに期待しています。

 

 

さて、今回の冬アニメを私は豊作だったと考えています。『小林さんちのメイドラゴン』『この素晴らしい世界に祝福を!2』『セイレン』『幼女戦記』『アイドル事変』『政宗くんのリベンジ』『昭和元禄落語心中 -助六再び編-』『青の祓魔師 京都不浄王編』など、挙げるとキリがないですね。あくまでも、私が個人的に面白かったと思った作品を挙げただけなので、「あの作品がないぞ」「こんなの面白くないだろ」といった意見はお控えくださいね。
とにかく、今期のアニメは見ていて楽しかったですね。途中で視聴をやめてしまった作品もほとんどありませんでした。


そう言えば、今期のアニメを語る上で外すことのできない作品がありますね。多くの視聴者を引き込み、今期のダークホースとして「覇権アニメ」へとのし上がった作品がありますね。皆さんは見ているでしょうか。


その作品は『けものフレンズ』です。私もそれはそれは楽しく視聴しています。実のところ、私も一度は視聴を断念しています。1話のAパートを見終わったときに拒否反応とでもいうことのできる感情が湧いてきていたので、視聴をやめてしまいました。
しかし、友人の家に遊びに行ったときに再度視聴を試みると、一度拒絶反応を示してしまった自分がいなかったもののようになり、ドハマりしてしまいました。言うなれば、友人のおかげで(?)少し遅れてフレンズ化する運びとなったのです。
私のフレンズ化に一役買った友人曰く「『けものフレンズ』は人類史」だそうです。言われて見てみると確かにそうだと思います。インターネットでは、毎日のように考察が行われており、ああでもないこうでもないと様々な議論が行われています。それらの議論を見ているのはとても楽しいです。

 

このまま『けものフレンズ』について語りたいところですが、今回私が書きたいのはこの作品のオープニングテーマである『ようこそジャパリパークへ』です。私は初回限定盤(再販)を手に入れることができました。CDを購入してからは1日に1回は聴いています。

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このCDに収録されているトラックは5つあり、最初のトラックがリード曲である「ようこそジャパリパークへ」です。この曲は、アニメ『けものフレンズ』にサーバル、フェネック、アライグマを演じている声優さんによって結成されたユニット「どうぶつビスケッツ」と作品中ユニットである「PPP」によって歌われています。
ようこそジャパリパークへ」という楽曲はとてつもない中毒性があります。楽曲を作成したのは、アニメ『月刊少女野崎くん』のOPテーマ「君じゃなきゃダメみたい」などを歌っているオーイシマサヨシ大石昌良)さんです。作詞・作曲・アレンジ全てを担当されている上、楽曲のコーラスにも参加されています。私は元より大石さんの楽曲は好きだったので、「ようこそジャパリパークへ」の作詞・作曲等が大石さんだと知ったときは嬉しかったですね。同時に「こんな感じの曲も作れるのか!」と驚きました。

この曲の良さは聴いてもらえれば分かると思うのでここでは割愛します。今回私が書きたかったのは、「ようこそジャパリパークへ」の歌詞についてです。曲の雰囲気は典型的なアニソン、さらに言うなら美少女アニメの曲という感じです。しかし、歌詞をしっかりと見てみると、実に深いです。
深いと一言で言ってしまうのは少々安易な感じですね。なんというか、歌詞が優しいです。例えば、一番のBパートに「けものは居ても のけものは居ない 本当の愛はここにある ほら 君も手をつないで大冒険」という歌詞があります。アニメのOPでも聴くことができる部分なので、耳になじんでいる方も多いかもしれませんね。
この部分ですが、ただ普通に「ええ曲やなー」と思って聴いているとこれといって何も感じないと思います。感じるとしても「韻を踏んでいてリズムがいいな」というくらいでしょう。少なくとも私がそうでした。しかし、言葉をじっくりと見て、考えて聴いてみるとどうでしょう。「けものは居ても のけものは居ない」。この詞には、のけもの、つまり仲間はずれは居ない、排斥はないといったメッセージを見ることができるように思います。
また、1番のサビには「姿かたちも十人十色 だから魅かれ合うの」とあります。『けものフレンズ』という作品に沿ってこの詞を見ると「様々な動物のフレンズは一人一人違うけれど、フレンズ一人一人が違うからこそいい。」という風に捉えることができるでしょう。ただ、この詞をさらに深く考えると「人は個人個人で異なっている。一人一人が違うということを受け入れ、その違いを互いに尊重することが大切なことだ。」というメッセージがあるように思います。


このように、楽曲「ようこそジャパリパークへ」には、自分とは異なる個人、言い換えるなら「自分ではない他者」を理解し、尊重することの大切さが歌われているのではないかと考えます。人々の違いは様々なところにあります。性別、国籍、人種、趣味・嗜好、職業、社会的地位など挙げだすとキリがないほど違いというものは存在します。人はこの違いを理由にして他者を差別することが度々あります。例えば、セクシャルマイノリティに対する差別的言動や在日コリアンへの誹謗中傷、オタクに向けられる白い目などがあります。
私は自身のことをオタクであると理解しています。私はオタクであることは悪いことでも何でもないと思っています。しかし、私が中学生・高校生だった時は、自分がオタクであるということを隠して日々生活していました。特に中学生の時は自分が好きなものを好きといえず、クラスの知り合いたちが好んでいるものに関心を持っているふりをしていました。このような振る舞いをしていたのは、アニメや漫画が好きだということが露見すると、つるし上げられるからです。私はつるし上げられている人を見たことがあります。また、私自身も一度つるし上げにあったことがあります。つるし上げに遭った当時の私は、何も言い返すこともできずただ立ち尽くすことしかできませんでした。

「自分は悪いことをしたのだろうか」「お前らに何か迷惑をかけたのか」「オタクであることの何がいけないのだろう」。こういった疑問が頭の中で反芻されるだけで何のアクションを取ることもできなかったことを今でもはっきりと覚えています。
私はこの時に、「人と違うことは嫌がらせをされる原因になる」ということを知りました。そして同時に、「人と同じであるように演じてれば標的にはなりにくい」ということも知りました。
これ以来、私は自分と他人は違う、違いは決して悪いことではない、むしろその違いは大切にするべきだと考えるようになりました。「ようこそジャパリパークへ」には、こういった考え方が表れていると思います。

 

ようこそジャパリパークへ」には、他にもいい歌詞がたくさんあります。気になる方はCDを手に取っていただきたいと思います。

 

それでは('ω')ノ